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RADWIMPSが「君の名は。」で売れたことが気に入らないファン

2016年10月18日

RADWIMPSが「君の名は。」

「2016年に最も売れたアニメ映画は?」と問われたら誰もが「君の名は。」を思い浮かべるだろう。空前の大ヒットとなったアニメーション映画、この映画の主題歌及び全てのサウンドを手掛けたのが我らがRADWIMPSである。RADなくしてこの映画なし、RADあってこの映画あり。RADWIMPSがいたからこの映画は成立していると言っても過言じゃない。

だがしかし、なぜこんなにもこの映画は大ヒットしたのか。映画監督の新海誠及びRADWIMPSのメンバー本人達が1番驚いているだろう。こんなに国民的大ヒットするアニメ映画と言えば国内のアニメ映画ではジブリ映画くらいしか思い浮かばないほどの大ヒットである。例えばエヴァンゲリオンだったり、そういったヒットアニメ映画も中にある。しかし「君の名は。」は興行収入で歴代トップ10入りクラスの映画である。そんじょそこらのアニメ映画とは比べ物にならないほど一般大衆に影響を与えている。

「アニメなんてオタクが見るもんじゃん」なんて思ってるイケイケの女子高生達もこぞって見てしまったのが「君の名は。」だ。新海誠監督、ここにきて宮﨑駿になれるとまで言われてしまっている。そんな国民リア充アニメーションに加担したロックバンド、それがRADWIMPS。

もちろんRADWIMPSは「君の名は。」以前から大人気バンドなのは間違いなかった。だがそれは邦楽ロック好きにとっての大人気バンドであり、お茶の間まで、普段邦楽ロックを聴かないような女子高生達までを取り込んでいたバンドかと言えばそうじゃない。だから今回のブームは昔からのファンにとっちゃ結構複雑な心情なのは間違いない。あまりのスピードでファンが拡大したため、白い目で見てたファンも多いだろう。元々売れていたバンドなのに、もっと売れまくってしまった、国民的レベルで売れてしまった、しかもデビュー10年以上経ってだ。これは誰かが仕組んだ罠か、偶然か、運命か。RADWIMPSというバンドはここから変わる。

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「君の名は。」の主題歌って3人じゃん

すでに再生回数がとんでもないことになっている「君の名は。」の主題歌である「前前前世」。再生回数5000万回を超えるバンドなんてセカオワくらいじゃないのか。これがブームってやつだ。曲の良し悪しなんて関係なく、みんなを巻き込んでしまえばこっちのもの。この楽曲は確かに良い曲だけど、ここまで再生回数が伸びるような曲か?と言ったらそうでもない。RADの過去の楽曲のほうがよほどもっと聴いてほしい楽曲が粒ぞろいなのに、とファンなら思うだろう。これが流行の波に乗っかるということ。

そもそもこの映画に関わっていた人達はここまで大ヒットすることを1人も予測できなかったと思われる。確かに新海誠はアニメーション映画監督の中では有名だし、RADWIMPSも邦楽ロック好きにとっちゃ有名だし、それが組み合わされば人気が出ることは間違いない。ただその人気っていうのはその世界の中での人気であって、その枠の中にいない人間にとってはまったくなんのこっちゃの人気だっただろう。その程度の人気なら得られた。しかしそんな予測は完全に天井を突き抜けて、お茶の間の家族をも巻き込むほどの大ヒットを飛ばした。

だからこんなに再生回数が伸びている「前前前世」。RADWIMPSのRの字も知らなかったような人らが聴いてるはずだ。

もちろんRADの過去のどんな楽曲よりも再生回数が多い。どの曲よりも1番聴かれているということ。でもこの楽曲、ほんとのRADWIMPSなのかよと言えばそうじゃない。ミュージックビデオにも3人しか映ってないわけで、1人足りない。なんて皮肉なことか、メンバー全員が揃っていない楽曲が1番売れてしまった。

ドラムスの山口が病気のため無期限療養中だからである。そもそも「君の名は。」のサウンドトラックに挑戦したのもそういう理由もあってだろう。メンバーが1人欠けた中でバンド活動をしていく。だからいつものような楽曲は作れない。なら映画のサントラでもどう?これなら今の体制でもいけるんじゃないか?ってところから始まっている。

だから売れるとか人気を得るとか、これっぽっちも考えていなかっただろう。まさか日本中を巻き込む映画になるなんて誰が想像しただろうか。

そんな3人で臨んだ「前前前世」という楽曲。この楽曲がRADで1の人気を得るなんて、ファンからしたらあんまり良い心境じゃないんじゃないだろうか。昔からのファンからしたら過去にもっと良い曲があるから聴いてほしい、この楽曲だけじゃない。RADWIMPSを「君の名は。」だけで語ってほしくない。なんて人も多いかもしれない。今までは自分達の秘密基地の中で自分達のような人達だけで楽しんでいたところに、まったく知らない趣味違いの人達が入り込んでくるようなものだ。

国民的人気を得てきたバンドに与えられる宿命だ。RADの場合はそれが活動10年を超えて訪れた。

RADWIMPSにとって大チャンス!

しかし、「君の名は。」で大ヒットしたことはRADWIMPSにとって大きなチャンスである。このまま人気を掴んでいけば、例えば野田洋次郎が尊敬しているMr.Childrenのようにとか、そんな国民的バンドになっていくことができる。昔からのファンにとっては寂しいが、新しいファンもそれ以上に増えていくだろう。何かを得るには何かを失わければいけない。失うものは「昔は好きだった」とこれから言うファンかもしれない。その分新しい風がRADWIMPSには吹くだろう。

紅白歌合戦への出場も考えればRADWIMPSの人気は確実にそれまでとは違うものとなる。例えば2015年に初めて紅白へ出場したBUMP OF CHICKENが良い例だろう。彼らもRADと同じく活動10年、いや20年にして国民的人気バンドとなった。BUMPはドーム・スタジアムでライブができるほどのバンドへと成長したのだ。例えば日産スタジアムは収容人数が7万人を誇る。これは日本で最大であり、日本で1番大きなライブ会場となっている。こんな会場でライブができるロックバンドなんて片手で数えるほどしかいない。

もしRADWIMPSもそこまでの人気を得ることができれば、ライブ会場の大きさも変わっていくだろう。もしかしたらこの先、アリーナクラスの会場やドームクラスの会場でライブを行ったりするんじゃないだろうか。そういったところに寂しさを感じるファンもいれば、自分の信じていたバンドがやっぱり本物だったんだと誇ることができるファンもいたりする。これだけの人達に支持されるなんてものすごいことだ。数あるバンドの中でほんの限られたバンドにしか起きないことだ。RADWIMPSは最高のバンドだよ。

複雑なファン心理

はっきり言ってRADWIMPSはここ数年はぱっとしないイメージがあった。ファンには悪いがかつての人気は少し陰りが見えていただろう。若手バンドが次々と活躍していく中で10年選手のRADWIMPSの人気は少しずつ低迷していた。10代から絶大な支持を得ているバンド!のひとつだったRADだが、それもかつてのものになっていたのも認めざるをえない。このまま小さくまとまって、こじんまりと活動していく、スローペースで自分達のやりたいことをやっていくバンドに収まっていく。そんなふうに見えていたのも事実だ。

だが今回の「君の名は。」で再び燃え盛る炎へと変化したと言える。再熱だ。RADは今の10代にも再び浸透していっている。人気爆発である。たまーにアルバムを出して、たまーにツアーをやって、自分達のやりたい音楽を作って活動していくバンドも良い。だがRADはこの押し寄せた波によってそうはならないかもしれない。お茶の間を巻き込むほどの熱量を今持っているバンドがRADWIMPSだ。彼らはこの先変わっていくだろう。

とは言ってもだ。人気が上がっていくのは良いとして、RADって「君の名は。」の主題歌の人たちでしょ?って言われるのは嫌だろう。「前前前世」が代表曲になってしまうのも気に食わない、気に入らない。昔から好きだったファンだからこそ、大事にしていたバンドだからこそそういう感情が芽生えてしまうのは致し方ない。RADWIMPS自体は変わらなくとも周りの環境がRADWIMPSを変えてしまう。周りから見たRADWIMPSが変わってしまう。自分が好きなバンドだからこそ色んなことを気にしてしまうものだ。そういう複雑な心情のファンも沢山抱えているバンドだということ。RADWIMPSはだからこそ特別なバンドなんだ。

バンドってのは面白い。こんなことになるなんて誰が予想しただろうか。「君の名は。」っていう映画が公開されるんだ?RADWIMPSが主題歌か。最初はその程度のことだっただろう。その火は徐々に大きくなっていった。RADWIMPSが来年以降どんな活動をしていくのか、不安と期待が入り交じる。

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