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AppleMusicは日本人の音楽興味を取り戻すチャンス CDは売らなくていい

2015年07月10日

日本人の音楽離れ、日本の音楽市場は縮小されていると嘆かれ始めてから早何年か、なぜ日本人は音楽を聴かなくなってしまったのか?かつて数百万枚売れたCDバブル期、誰も彼もが音楽を聴いていた。その時に生まれた楽曲は日本人の耳に残り、今でも名曲扱いされている。しかし、現在は音楽の聴き方や音楽以外の趣味の多様化により、1つの楽曲をみんなで聴くということは中々行われなくなってしまった。だから10年、15年経ってもみんなの記憶に残るような名曲が生まれなくなってしまっている。

2000年代初期から「CDが売れない、CDが売れない」と言われ続けているが、そもそも日本の音楽市場は本当に縮小されているのか?

世界から見れば日本の音楽市場はそこまで小さくなっているわけではない。元々日本の音楽市場はアメリカに次いで世界第2位の規模を誇っている。それは今も変わらず、IFPI(国際レコード産業連盟)が2013年に発表した数値によれば、アメリカの総ての音楽作品の年間売上は約44億ドル、日本はそれに次いで30億ドルである。3位はドイツの1位と2位と大きく差があり13億ドル。4位イギリス13億ドル。5位フランス9億ドル。飛んで10位韓国2億ドル。

2013年の国別・音楽作品総売上トップ10

1位 アメリカ  44.735億ドル  前年比:0.8%
2位 日本 30.120億ドル 前年比:-16%
3位 ドイツ 13.6億ドル 前年比:1.1%
4位 イギリス 13.0億ドル 前年比:2.2%
5位 フランス 9.5億ドル 前年比:1.3%
6位 オーストラリア 4.3億ドル 前年比:-8.4%
7位 カナダ 4.2億ドル 前年比:-2.5%
8位 イタリア 2.3億ドル 前年比:8.3%
9位 ブラジル 2.2億ドル 前年比:-1.7%
10位 韓国 2.1億ドル 前年比:9.7%

何これ全然すごいじゃん、日本!と思える。アメリカと日本だけで世界の音楽市場の半分は満たしているといってもいい。それだけ日本人は世界から見れば音楽を聴いているという証拠だ。しかし前年と比べるとアメリカは前年比0.8%、日本は前年比-16%という数値が出ている。アメリカは音楽市場は成長している一方、日本はかなり減っている。世界第2位から転落してしまう日も近いかもしれない。

そもそもほんとにCDの売上減ってるの?

CDが売れない売れない、もう100万枚なんて夢の話。と言っているのはもう日本人だけだ。そもそも世界から見たらCDという媒体は終焉を迎えている。デジタルダウンロード、ストリーミング配信、Youtubeに世界の音楽市場はシフトしているにも関わらず、まだ日本人だけがCDにこだわっている。

アメリカの40億ドルの内、約60%、26億ドルがデジタル作品の売上である。30%がCDやレコードなどの売上。更にデジタル作品の売上26億ドルの内、定額料金を支払い音楽をストリーミングで聴けるサービスの売上が13%を占めている。Apple Musicの登場で2015年以降この数値は更に跳ね上がるだろう。

一方、日本。全体の30億ドルの内の80%が主にCDの売上だ。しかも驚くことにデジタル・ダウンロードなどの売上は減少しているという。こんなことになっているのは日本の音楽市場だけで、他の国は音楽作品の売上はCDなどの媒体からデジタルへ移行することに成功している。しかし、日本はデジタルへ移行することに失敗してしまったと言ってもいい。ハイレゾ音源なるものが出てきてはいるが、これも一部の音楽ファンにしか伝わらないだろう。

日本は音楽のデジタル・ダウンロードへの移行が失敗?

なぜ日本は音楽作品のデジタル・ダウンロードへの移行が失敗してしまったのか?ひとつは日本人の携帯電話のガラパゴス化が原因だ。2000年代後半まで携帯電話といえば日本。今ではガラケーと言われ軽蔑されてしまっているが、海外の携帯を使うなんて当時は考えられなかった。そして各社ガラケー競争の中で生まれたのが「着メロ」、そしてその後現れた「着うた」である。音楽アーティストの楽曲が携帯で聴けるという着うた。当時から見れば画期的なものであり、誰もが1度はダウンロードしたことがあるだろう。

この着うたが日本人だけに根付いてしまったこともあり、iTunesなどで楽曲をダウンロードするということが若い人にあまり広がりを見せなかった。そして現れたAppleのiPhone。スマートフォンが普及していく中で日本の携帯文化、着うたも含めていつの間にか廃れてしまっていった。

そしてもうひとつがレコード会社絡みの問題。未だにiTunesやレコチョクなどを見渡しても有名アーティストのあの曲が存在しない!検索しても出てこない!ということはないだろうか。これはiTunesなどで楽曲を購入してもレコード会社やアーティスト本人にはわずかしかお金が入らないからである。そのためアーティストは必死になってCDを売ろうとしている。CDを売ろうとするあまり、CDだけではなく特典、いわゆる握手券やDVD、はたまた音楽とはまったく関係のないグッズなどを付けてCDを販売することに至ってしまった。もうこれは日本の音楽業界の根深い闇だ。根本から体制を変えない限り、何も変わらないだろう。

もう音楽はタダでいい?音楽にお金を払う時代は終わり

デジタルダウンロードもあまり浸透せず、CDも特典目当てでしか買ってもらえず、一体日本の音楽はどこに向かっているの?と嘆かれても仕方ない。しかしひとつだけ皆が同じように音楽を聴いてる場所がある。それがYoutube。Youtubeは今、音楽を聴くということ行う中で必要不可欠な存在となった。Youtubeで聴ければ満足、映像も付いているしいつでも聴けるしCDもダウンロードもしなくていいという人は多い。だから今アーティストもアイドルもYoutubeで音楽を「見せる」ために、ミュージックビデオをこだわって作っている。

しかし驚くことに、日本人のアーティストやアイドルのYoutube動画を海外に行って見ようとしても見れないものがある。国外で日本の動画を見ることをブロックしている。一体なぜそんなことをしているのか… それはYoutubeは無料で見れるため広告収入でまかなっている。海外で日本の広告は流れないため、むしろ日本の広告を流しても意味はないため、海外での再生をブロックしている。全部が全部見れないわけではないが、世界第2位の音楽市場にも関わらず海外で日本人アーティストの動画が見れないんじゃ、日本人の音楽はまったく広がらないんでは?世界第2位でありながら日本人アーティストを知っている外国人はどれほどいるというのか。日本の音楽業界の規制の強さは世界1位かもしれない。

Apple Music LINE MUSICで加速するCD離れ、でも音楽への関心は戻る?

そして登場したApple Music。Appleが自身で作り上げたiTunesというダウンロード販売サービスを自身の手で潰してしまうかもしれないのがApple Musicだ。アメリカ、日本及び全世界でスタート。ますますCDを買う人が減るんじゃない?と言われているが、そもそもCDなんてもう売る必要はない。いつまでもCDを売ろうとしているのは日本だけであり、このままCDに頼りきっていると、日本の音楽市場は縮小していくだけだ。目先のことだけに囚われて今CDの売上がなくなったら…と躊躇してしまうかもしれないが、そう待っているうちにいつの間にか日本の音楽は終わるとこまで終わってしまうだろう。

Apple MusicやLINE MUSICは日本人の音楽への興味を取り戻す絶好のチャンスだ。CDも買わなくなって、昔より音楽を聴く時間がめっきり減ってしまった…そんな人からしたらこんなに気軽に聴けるサービスは他にない。これはピンチでありチャンスだ。スマートフォンは今全国民に普及した。日本人の音楽を聴く時間が増える、音楽への関心を取り戻すことができる。だからこそ、日本人アーティストは躊躇せずにどんどん参入していくべきだ。iTunesもYoutubeも躊躇して参入しないアーティストが多いわけだが。特に大物アーティストほど参入しない。いつまでも昔の体制にこだわっているとそのうち足元をすくわれるかもしれないのに参入しない。

Apple Musicなどのサービスがどれだけ広がりを見せるかわからないが、CDが売れなくなるとネガティブになるのではなく、自分たちの音楽を聴かせる時間を与えるチャンスだとポジティブに捉えたほうがよっぽど良い。今後どれだけのアーティストがApple Music、LINE MUSICに参入してくるのか見ものである。

世界第2位の音楽市場を誇る日本。今後どうなっていくのだろうか、様々な音楽の聴き方、楽しみ方が現れていく中でどう変わっていくのか。音楽市場や業界が変わっても「音楽を聴くことを楽しむ」ということだけは変わらないであってほしいものだ。

 

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