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ボカロ音楽史書「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」発売。初音ミクなどのボーカロイドが2007年以降に音楽業界に与えてきた影響。全国民アーティスト化!

ボーカロイド初の音楽史書が発売されます。
「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」著者:柴那典
ボカロPで有名になったkz、ryo、八王子P、とくP、じんなどのクリエイターのインタビューも掲載。
ナタリー「初のボカロ音楽史書「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」

「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」

新しい文化が生まれる場所の真ん中には、インターネットと音楽があった。2007年、初音ミクの誕生と共に始まった三度目の「サマー・オブ・ラブ」とは。

価格: ¥ 1,728

全国民がアーティスト!2007年、ニコニコ動画からすべてが始まった!

初音ミクといえばもはや知名度は一般的にも浸透したと思います。
今の10代~20代を中心として絶大な人気を誇っているボカロ楽曲。
ボーカロイドソフトウェア音源「初音ミク」 初音ミクで楽曲を制作するクリエイターたちをボカロP

初音ミクがこの数年で与えてきた影響は、日本はもちろんのこと、世界にも発展しました。
なぜここまでの人気を得ることができたのか?

初音ミクを制作したのは北海道にある会社「クリプトン・フューチャー・メディア
ヤマハが開発したソフトVOCALOIDと初音ミクを使い合わせることで、女性の歌声の楽曲を制作することができる。

すべての始まりは2007年。

初音ミクが注目されるようになったのは2007年です。。
初音ミクはただの音源ではなく、キャラクター設定があるのが特徴。
そのため当初初音ミクは、当時流行していた言葉「萌え」を意識して作られたと、
音楽ソフトを使う人たちからは否定的な意見が多く、支持されていませんでした。

しかし、同時期に「ニコニコ動画」が誕生したことにより、初音ミクを取り巻く環境は一気に変化していきます。
ニコニコ動画も同じく2007年に生まれた投稿型動画サイト。
2ちゃんねる管理人であった西村ひろゆきが関わっていたこともあり、多くのネットユーザーから注目を浴びました。
当時の印象としては、規制の厳しいYoutube、何でも自由に投稿できるニコニコ動画。
ということもあり、Youtubeを使っていたユーザーや、2ちゃんねるのユーザー、
ネットユーザーの多くがニコニコ動画を活用し始めた頃です。

そんなニコニコ動画に投稿できる動画は2007年当時は違法動画から、自分で作成した動画まで、
当時は何でも投稿できる言わば「無法地帯」であり、何でもありの空間だったわけです。
こんなビジネスチャンスはありません。初音ミクに限った話ではありません。
アマチュアのクリエイター達が作品を多くの人に見てもらえる絶好の場所だったわけです。

生まれたばかりのニコニコ動画と初音ミク。
これが組み合わさることは必然的だったと言えるでしょう。

2007年9月に投稿された動画『初音ミクに「levan Polkka」を歌わせてみた』が反響。
初音ミクが長ネギを持って踊る映像に合わせたもの。
同年9月「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」が大反響。

当時は、まだオリジナル楽曲はほぼなく、既存の楽曲を初音ミクに歌わせるカバー曲が多かったんですが、
生まれたばかりで、規制も何もない状態だったニコニコ動画だったからできたことだと思います。

2007年「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」

ここからは勢いがとどまることはありませんでした。
多くのクリエイター達が初音ミクを購入し、楽曲をニコニコ動画に投稿していく形になります。

オリジナル楽曲「メルト」や「千本桜」などが人気を集めます。
「千本桜」は今や初音ミクの代表曲となりました。
ボカロPのkz、ryo、八王子PなどはCDもリリース、初音ミクやニコニコ動画がきっかけでメジャーデビューに至るという
アーティストが続出しました。それは今でも変わりません。
Youtubeやニコニコ動画を使って、生まれてくるクリエイター、アーティストはたくさんいます。


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「千本桜」

初音ミクから派生した新しいキャラクター音源「鏡音リン・レン」「巡音ルカ」なども発売され、
何百、何千と初音ミク関連の動画は増えていきます。

初音ミクはキャラクターとしても人気です。
そこに目を付けられるのも必然的だったと言えます。

初音ミク、ニコニコ動画と同時期に生まれた「pixiv
自由に自分のイラストを投稿できるソーシャルサイト。

イラストは日本人の得意分野です。プロを越えるレベルのイラストが次々と投稿され、
彼らは「絵師」と呼ばれるようになり、人気を集めていきます。
もちろん初音ミクや鏡音リン・レンなどのイラストも絶大な人気があったわけです。
これを使わない手はありません。
ニコニコ動画×pixiv

楽曲制作側と、イラスト制作側がタッグを組み、ニコニコ動画に動画を投稿する
という手法が数多く行われました。
何万人という単位の人に見てもらえるということで、
誰でもアーティストになれる、誰でもイラストレーターになれるという意識が生まれたんです。
これはすごいことなんですよ。
全国民アーティスト化と言ってもいいくらいです。
2000年代後半、「pixiv」ではプロ顔負けのイラストが何万点とも生まれ、、
ニコニコ動画では「歌ってみた」「踊ってみた」でアイドルにもなれたわけです。
ニコ生やピアキャストを使えばラジオパーソナリティ顔負けのトークや、
テレビでは起こせない映像を届けることもできた。

こうした2000年代後半に生まれた新たなネット文化により、
クリエイターたちの活動の幅が広がり、また新しい文化が生まれていく。
という流れが見られたわけです。
これを実感できたということは、ありがたいことですよ。
新しい文化が世に浸透していくという流れを肌で実感できたこと。

そしてこの初音ミク楽曲に関する流れ、この流れを商用目的に考える人が出てこないはずがありません

初音ミクに関するCDは数多く制作され、販売されました。

しかしここで問題になったのが著作権。
一曲ごとに制作者が違ったり、PVを制作した人、楽曲を制作した人、イラストを制作した人と、
それがネット上で生まれたものだということ。
が、今までの音楽業界の常識とはかけ離れていたこともあり問題となりました。
詳しくは「Wikipedia 初音ミクのメディア展開#ユーザーの楽曲の権利処理」にて。

初音ミクを取り巻く環境は海外へと発展していきます。

違法動画といえども、時にはその動画があまりにも反響を呼ぶと削除されない場合があります。

初音ミクが海外で知名度を上げてきたのも違法動画のおかげです。
日本のアニメーションが海外で人気を集めていることからも、
海外の人たちも初音ミクを注目しました。

きっかけになったのは2010年、初音ミクのライブの映像が動画サイトにアップされてから。
これは違法動画にも関わらず、海外の人から反響があったため削除しなかったといいます。

2011年にはアメリカのトヨタ・カローラの広告にも起用されました。
初の海外単独ライブも実行。アメリカiTunesでの初音ミク関連の売上が急増。
見たことがある人も多いと思いますが、初音ミクのライブはすべてCG映像です。

「アメリカ トヨタカローラ feat初音ミク」

2010年以降の初音ミクは多方面へのメディア展開をしています。

音楽としてはもちろんのこと、ライブやゲーム、書籍、グッズ、車、モータースポーツ、コンビニとのコラボや、アニメ作品とのコラボなど、秋葉原の献血ルームを初音ミク一色にしたり、
はたまた初音ミクを宇宙へ送り出すプロジェクトまで。
(2010年に打ち上げられた金星探査機「あかつき」に初音ミクのイラストや、ファンのメッセージが搭載された。)「2010年 初音ミクついに宇宙へ! 「あかつき」打ち上げ成功
あらゆるところに展開しています。

北海道のクリプトン・フューチャー・メディア」から作られた初音ミク。
この数年間で世界へと羽ばたく存在となったと言っても過言ではありません。

そんな初音ミクのすべてをまとめた音楽史書「初音ミクはなぜ世界を変えたのか? 」

ニコニコ動画やpixivなどネットがソーシャル化し、誰でもアーティストになれる時代です。
更に今ではiPhoneやスマホで片手ですべてこなせるという時代。

しかし2007年~2010年くらいの流れと、2014年の今はまた少し変わってきています。
今回は初音ミク特集でした。

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