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ミスチル「ドーム&スタジアムツアー2017」ライブレポとセトリ

2017年08月17日
ミスチル「ドーム&スタジアムツアー2017」ライブレポとセトリ

Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25

Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25

6/10(土) ナゴヤドーム(愛知県)
6/11(日) ナゴヤドーム(愛知県)
6/17(土) 札幌ドーム(北海道)
6/29(木) 東京ドーム(東京都)
6/30(金) 東京ドーム(東京都)
7/4(火) 京セラドーム大阪(大阪府)
7/5(水) 京セラドーム大阪(大阪府)
7/15(土) 福岡ヤフオク!ドーム(福岡県)
7/16(日) 福岡ヤフオク!ドーム(福岡県)
8/5(土) 日産スタジアム(神奈川県)
8/6(日) 日産スタジアム(神奈川県)
8/12(土) ヤンマースタジアム長居(大阪府)
8/13(日) ヤンマースタジアム長居(大阪府)
8/26(土) エディオンスタジアム広島(広島県)
9/9(土) えがお健康スタジアム(熊本県)

「暑かったでしょ!?今でこそ日陰になったけど、待っている間さぞかし暑かったでしょ!?」

そうお客さんの体調を気にかけるのはいつものこと、常にオーディエンスの内側へ内側へと優しく包み込むように入りこもうとする桜井和寿という男の器のデカさ、愛情の許容範囲内はどどまることを知らない。

ここは日本一の集客数を誇るライブ会場、日産スタジアム。1公演の最大集客数は約7万人。今日ここでMr.Childrenの25周年記念ライブが行われた。このバンドが25年という年月をかけて築き上げてきたものに比べたら、7万人という数字は少なすぎるくらいなのかもしれない。ミスチルを知らない日本人は果たしているのだろうか?それほどの存在になってしまった日本を象徴するバンド「Mr.Children」のメジャーデビュー25周年を記念したライブである。

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25年目を迎えたミスチルの姿勢

言うまでもなく、素晴らしいの一言。それは誰もが楽しめるエンターテイメントでありながらも、音楽を愛して止まない彼らの姿があり、それが奏でた音楽にも表れていた。このライブは今までのMr.Childrenのライブとは少し違う。なぜなら最初から最後までがまるでクライマックスのような、最初の一品からメインディッシュを連続で食べさせられるような、それは悪い意味ではなく、良い意味で全てが別味で美味であり、だから食べきることができた晩餐会。

ここまで素直で一直線で直向きなミスチルは初めて見たかもしれない。いや、いつだってMr.Childrenは音楽と向き合い、それを聴いてくれるリスナーと向き合い試行錯誤と挑戦を重ねてきた。今回もその形が表れただけのこと。とにかく、25周年という年月の重みをこれほどまでに感じるライブはないだろう。

スクリーンに映されたのは今まで彼らがリリースしてきた楽曲のジャケット写真、アートワーク。それらとともに彼らのヒット曲のイントロを使ったBGMが流れていく。この映像を見ただけでもミスチルの歴史がわかるような内容だ。特に印象に残ったのはアルバム「深海」のジャケットの椅子とともに流れる「シーラカンス」だろうか。一際異彩を放っている彼らの名盤である。

そして表れた4人とサポートメンバー達。キーボーディストにSunny、ヴァイオリンに沖祥子、チェロに四家卯大、トランペットに西村浩二、そしてチャラン・ポ・ランタンの小春、彼らサポートメンバーの名前もミスチル桜井はライブ中に丁寧に紹介していた。ミスチルの存在が大きくなるたびに桜井の姿勢は謙虚に、優しくなっている気がするのは気のせいだろうか。

ステージ上に表れた桜井は白いジャケットを纏う。ギター田原健一はまるで王子様のような白い衣装を着ていた。一体なぜ!? ベースのナカケーこと中川敬輔、ドラムのJENこと鈴木英哉はいつものラフなTシャツとパンツ。

4人が揃ったと同時に桜井がアコギを奏でる。

1曲目に披露されたのは「CENTER OF UNIVERSE」

「総ては捉え方次第だ」

今どこに居てもどんな現状であっても、捉え方次第で世界は変わっていく、自分こそが中心だと捉えることができる。彼らも、聴いてきたリスナーも大切にしてきた1曲。彼らにとって9枚目のオリジナルアルバム「Q」の1曲目に収録されている。

「Mr.Childrenです!!日産スタジアム!!」

そう叫ぶミスチル桜井。

「暑かったでしょ!?今でこそ日陰になったけど、待っている間さぞかし暑かったでしょ!?グッズを買うために並んで暑かった人もいるでしょ?そんな人のために今回は扇風機なんかを用意しておきました!」なんてオーディエンスを気にかけてくれる桜井の優しさに僕らは甘えていた。

誰もが歌える、知っている

ここから夏の暑さ以上の、それ以上の熱さを見せつけられ味わうことになる。

恋なんていわばエゴとエゴのシーソーゲーム

ミスチル桜井が生み出した永遠残り続ける名言。恋の歌といえばミスチル、ミスチルと言えば恋の歌。ミスチルの曲とともに生まれたカップル、愛の数はどれだけあるのだろう?

イントロとともにもちろん会場は大盛り上がりだ。スクリ-ンにはPVも映されていた。シーソーゲームのPVはエルビス・コステロをオマージュしたもの。ちなみにこのPVは当時、エルビス・コステロ本人に送りつけたという。

「シーソーゲーム!世界中の誰もが♪」

「勇敢な恋の歌~♪」

最後のアレンジはap bank fes’12で見せたアレンジと同じもの。

シーソーゲームが終わると同時に、アコギ一本で弾き語りを始める桜井和寿。

「だからdarling この名もなき詩を~いつまでも君に捧ぐ」

まるでアルバム「深海」のMaking Songsからの流れを聴いているよう。そのまま大ヒット曲「名もなき詩」へ。初動売上120万枚、総売上230万枚。名曲、名曲以外の何ものでもない。

「あるがままの心で生きようと願うから人はまた傷ついていく」

26歳にしてこの曲を書き上げた桜井。天才、言うまでもなく天才!

「今回は何の曲をやるかとても試行錯誤を繰り返して今日に至っております。」

とMC中に話していた桜井。確かに25周年記念ライブ、ファン含めミスチル好きは何の曲をやるんだろう!?と楽しみにしていたに違いない。何せミスチルには25年分もの何百曲というストックがある。この中からの数十曲。ファンですらセトリを作るとしたら悩みに悩んでしまう。ここから一体何の曲を披露されるのか!?知らない人はワクワクとドキドキ、興奮と期待で溢れていた。

「宝物のようなあなた達に贈ります!」桜井がそう言って次に披露された曲は「GIFT」

Mr.Childrenが初めて紅白歌合戦に出場した際に披露した楽曲であり、北京オリンピックのテーマソングでもあった楽曲である。08年リリース、アルバム「SUPERMARKET FANTASY」収録。

「ラララ♪」とともに、「あなたからあなたへ、最高のGift」とアレンジを加えているのは「Mr.Children DOME TOUR 2009~SUPERMARKET FANTASY~ IN TOKYO DOME」の時以来だろうか。

Mr.Childrenの楽曲は、ライブとともに進化してきたと言っても過言ではなく、CD音源とライブでは全く違った顔を見せている。

「GIFT」もそうであり、これから披露していく曲も同様である。

続いて披露されたのはドラマ「オレンジデイズ」の主題歌でもあった「Sign」。思い出深い人も多いだろう。この曲は2004年にMr.Childrenが初めてレコード大賞に生出演した際に披露した曲でもある。この曲でミスチルはレコード大賞を二度目の受賞をした。一度目は「Innocent world」である。05年リリース、アルバム「I ♥ U」収録。

ミスチルのライブはお客さんとともに作り上げてきた

「せっかちな我々は一刻も早く君たちの内側に、もっと内側に入り込みたい!まだ数曲だけどステージを移動して演奏します。トイレタイムなら今だよ!いや、トイレにも聞こえるように演奏します!」

そう言って桜井含めメンバー達は、早くも花道中央のメインステージに移り始める。

ここでドラムのJENが少しおふざけを開始。この人がいるからミスチルと会場に笑みと愛情が湧く。JENは最近流行りの汗を吸収する網目状のインナーを魅せつける。会場に笑いが起こるとともに、後ろからJENを抱きしめる桜井。JNE「いや~ん」の返事。歳をいくつ重ねても変わらないミスチル桜井とJENの関係性にファンも嬉しいだろう。

ここから「Mr.Children 光のアトリエで虹の絵を描く」によるセッションが始まった。このバンドは「Mr.Children Hall Tour 2016 虹」で結成したMr.Children4人と他のミュージシャン達で結成したもの。それにバンド名を付けたのだ。このバンド名を紹介する際に、このとき桜井はバンド名を忘れそうになっていた。「暑さのせいだよ」と笑いを誘っていた。

NHKの朝ドラ「べっぴんさん」の主題歌「ヒカリノアトリエ」を披露。チャラン・ポ・ランタンの小春が上のキーを歌う。そういえば、チャラン・ポ・ランタンのメンバーであり小春の妹であるももがこの公演を見ていたことをTwitterで報告していた。女優の有村架純も来ていたという。ミスチルのライブには有名人がよく来るのは、ミスチルがそれだけ大きな存在だという証拠でもある。

 

「僕らにとって初めてドラマ主題歌になった曲です。それはそれはもう当時は嬉しくて。。。
それまでドラマ主題歌とかCMの曲とか貰ったことなかったけど、、、なかったけどそれ用の曲は沢山作っていました!笑 なぜなら売れたかったからです!もの凄く売れたかったからです!なぜ売れたかったといえば・・・一生、自分達の好きな音楽をやり続けたい!という極めて"ピュア"な理由があったからです!!

僕たちにとって色んな人に知ってもらうきっかけになった曲です。」

披露した曲は「CROSS ROAD」

この曲がアレンジなしで原曲のまま披露されたのは一体いつぶりだろうか?超レア!超レア!!である。

思い出せないほど久方ぶりに原曲で披露された曲。

スクリーンにはPVのように、モノクロにして今のMr.Childrenが映された。

 

「いつの日もこの胸に流れてるメロディー」

どれだけの人がこの曲を歌ってきたか、どれだけライブで披露されてきたかMr.Childrenのアンセムである。

サビ部分をアカペラで始めるのは、「Mr.Children '95 Tour Atomic Heart」からのもの。始まるとともに、華やかな銀テープが会場中に舞う。何百回とライブで披露されてきたこの曲は、オーディエンスとの一体感が最高潮になる瞬間でもある。ミスチルファンであれば歌えて当たり前、歌うことが義務になっている。歌わない「innocent world」は「innocent world」ではない!

そのまま間髪入れずにMr.Children最大のヒット曲「Tomorrow never knows」に入る。総売上げ276万枚。スクリーンにはPVと同じ、オーストラリアのグレートオーシャンロードのような岸壁が映された。

大ヒット曲のオンパレード、まさにお祭りである。もうこの時点でお客さんは腹八分目。これほどまでにヒット曲だけを詰め込んだライブはMr.Children史上初めてではないだろうか。10周年のときも、20周年のときもこれだけヒットの曲を総て詰め込んだライブはしなかった。だが今回は誰もが一度は耳にしたことがある楽曲をこれでもかというくらいに詰め込んでいる。

ここで再びMC。「桜井和寿という男が作詞作曲をやるとき、田原健一、中川敬輔、鈴木英哉に聞いてもらうためにもう一人の別人格の桜井和寿がいて・・・その曲を作ります。ポカーンとならないでね?とても文学的な話です。」なんてMCから入ったのは「Simple」。歌詞の全てがスクリーンに映された。アルバム曲はここまでまだ2曲しか披露されていない。なんて贅沢なライブだろうか。

お祭りみたいなライブ

ここでスクリーンにアニメーション。ここからはお遊びタイム、JENによる余興が始まった。

恋とは一体何なのか!?
動物達は恋をすると発情する。
例えばオウムは?・・・
それは見た目に表れる!
人間もおんなじ!急にオシャレになったり、色気付いたり、
恋って素晴らしい!!

JENが披露したのはまさかの「思春期の夏 ~君との恋が今も牧場に~」
知る人ぞ知る楽曲である。アルバム「Kind of Love」収録。もちろんアルバムに収録されている曲もJENが歌っている。ここでトイレに行く人達が急増したのは気のせいだろうか!?

HANABIも歌える!?

ここから披露されたのはミスチル極上のラブソング「365日」

東京ドーム公演はここで「抱きしめたい」が披露された。今回のライブは会場ごとに少し披露する楽曲を変えてきている。そんなところもMr.Childrenの遊び心、オーディエンス、ファンを楽しませたいというサービス精神が見られる。

次に披露されたのはドラマ「コードブルー」の主題歌である「HANABI」

Mr.Childrenの代表曲の1つにもなっている。日産スタジアム公演ではこの曲が始まった瞬間の歓声が1番大きかった。Cメロの「滞らないように 揺れて流れて~」の箇所をアレンジを加えてCD音源より1フレーズ分遅れて歌った。しかし観客が「歌わせるフリ」かと勘違いしてしまい、Cメロ部分を全て歌ってしまった。これに桜井は満面の笑み。曲が終わると、「そこ歌えるんだ!?これは予想外!!予想外に嬉しかった!!!」と今日1番の笑みを見せてくれた。

 

デビュー25年目を迎えたMr.Childrenというバンド

「ここまで、シングル曲ばかり中心にやってますが、この曲も僕らにとって大事な曲です。」

と言って披露されたのは、

まさかの「1999年、夏、沖縄」

シングル「NOT FOUND」のカップリング曲である。なぜここまで大ヒット曲ばかりの中、こんなにマイナーな曲を演奏したのか?しかしファンにとっても「この曲!!」と嬉しかったに違いない。

そして、間奏で桜井は語り始める、

「僕らMr.Childrenはこうして25周年を迎えることができました。

僕らと同い年の人なら分かるかと思いますが・・・1999年に『ノストラダムスの大予言』というものがありました。それは99年で世界が滅亡するというもので、、、僕は半分くらい信じてたんだけど、好きな音楽を思いっきりやれて、1999年で世界が滅亡するならそれもそれで満足だなってそのときは思っていました。

でも世界は滅亡しなくて、2000年、2001年、2002年と時は過ぎていって・・・そのときに僕らMr.Childrenは10周年を迎えました。

10周年のときも僕らは色んな人から祝ってもらいました。でも・・・そのときは、10周年だからといって、僕らはまだそんなに素直じゃなくて、あの頃はまだ若くて、

『10周年ですけど今どんな気持ちですか?』

と質問されても、

『10周年だからと言って特別な気持ちはなく、毎日毎日を必死にやるだけですよ』

10周年なんてものはレコード会社や事務所が話題作りのために勝手に騒いでいるだけだと、どうせ今いるファンも離れていくだろうと、そう思っていました。

でも、それからあっという間に時は過ぎて、こうして25周年を迎えています。

25年を迎えても、こんなに多くのファンの人たちがいまだに音楽を聴いてくれたりライブに足を運んでくれて・・・

こんなに幸せなことはないです。ありがとう。

でも、今はこれをいつまで続けることができるんだろうという気持ちもあります。同年代のミュージシャンや仲間たちが病気になったり、亡くなったりして・・・僕らはいつまでできるんだろうという気持ちもあります。

だからなおさらステージに立てる時間、演奏できる時間、歌える時間を愛おしく、嬉しく、感じています。」

そうファンに、7万人のお客さん1人1人に向けて話し、サビを歌い出す。

最後の曲が終わり 音がなり止んだとき
あぁ僕はそこで何を思ったのだろう
選んだ路とはいえ 時に険しくもあり
些細なことで僕らは泣き笑う

周りを見渡せば涙を拭っている人も多い。世界は滅亡することなく、この先も続いていく。

 

この先も踏み出し、走っていくのがMr.Childrenというバンド

そのまま楽曲は「足音 ~Be Strong」へ。

2015年に彼らがリリースした楽曲、アルバム「REFLECTION」収録。それまで小林武史プロデュースの元で活動していたミスチルが、小林武史の手を離れて制作した楽曲が「足音」だ。

「また一歩、次の一歩、足音を踏み鳴らせ」

デビューして25年経った今も、新しい何かに挑戦し続ける彼らの姿には誰もが脱帽だろう。

一歩ずつ踏み出した足は、速度を速めて「ランニングハイ」へ。

アルバム「I ♥ U」収録。ここまでライブを見て感じることはミスチル桜井のライブパフォーマンスの安定感の凄さ。何より彼が47歳になってもハンドマイクを片手に、日産スタジアムという日本最大の広さの会場で、ステージを左から右へ、後ろから前へ、これだけ走り廻りながら歌い続けることができることがそれを証明している。そんな47歳周りにいますか!?

「退きどきだと言うなかれ素人!まだ走れるんだ 息絶えるまで駆けてみよう」

まだまだライブは終わらない。

ライブで化けるミスチルの楽曲!

Mr.Childrenが手塩にかけて育ててきた楽曲の一つ、「ニシエヒガシエ」で会場の熱は最高潮へ。爆発音とともに、桜井は花道を駆け抜ける。

98年のリリース以降、毎回のようにライブで披露されてきたミスチル屈指のロックナンバー。アルバム「DISCOVERY」収録。ライブの度にアレンジが施され、姿かたちを変えてきた。今回は原曲通りの「ニシエヒガシエ」を披露している。


「僕らの楽曲で一番新しい曲です。この曲で君らを倒しにきました」

そう言って披露されたのは「himawari」。優しくもあり、激しくもある、美しもあり、醜くもある、そんな向日葵のような楽曲。彼らの楽曲の幅広さはここまで披露されてきた曲を見ても分かる通り。誰もが知ってる名曲、甘酸っぱいラブソング、背中を押してくれる応援歌、社会風刺、人間の醜さを歌った楽曲、ストリングスを多用したアレンジから、バンドサウンドを主軸にした楽曲まで、Mr.Childrenの懐に死角はない。

 

「掌に刻まれた歪な曲線」

日産スタジアムの7万人が自分の掌を夜空に向かって掲げる。アルバム「シフクノオト」収録、「掌」。アレンジは「シフクノオト」ツアーと同じもの。サニーと桜井の掛け合いが懐かしくて堪らない。

「それぞれが信じてるもの」「何を信じてもいいよ」
「ひとつにならなくていいよ、認め合うことができるから」

ここに集まった7万人がそれぞれの想いを抱えてこの曲を聴いていた。

 

アルバム「Atomic Heart」はMr.Childrenが大ブレイクするきっかけになったアルバムである。
総売り上げ343.0万枚。90年代半ば、音楽業界過渡期にこのアルバムは発表され、瞬く間にミスチルの名は日本中に広まっていった。

アルバム「Atomic Heart」の流れと全く同じように「Printing」からあの楽曲へ。「踊れ!日産スタジアム!!」の掛け声から再び会場はヒートアップ。

「Dance Dance Dance」

95年のリリース以来、ミスチルのライブでは盛り上がるためには欠かせい定番の楽曲である。


まだまだ踊り足りない。楽曲は「fanfare」へ。

田原のギターリフが少し戸惑いを見せたのはここだけの話。アニメ映画「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」の主題歌でもあった。

「悔やんだって後の祭り、もう昨日に手を振ろう」

7万人が後悔した何かに、昨日に向かって手を振っている。

「これで最後の曲です!!!」そう桜井が叫び披露したのは、

「エソラ」

ミスチルにとってもうひとつのアンセムと言っても相応しい楽曲だ。観客との一体感、高揚感が最高潮へ。花道中央に桜井と田原、中川が歩き出す。メインステージ、花道中央から虹色の紙吹雪が音楽が鳴り止むまで、万遍なく降り注ぐ。

もうこの時点で観客のお腹は満たされている。桜井はライブ中に、何度も何度も「感謝」というフレーズを使っていたがこれだけのヒット曲を詰め込んだ集大成のようなライブを作ってくれて、感謝するのはこちらのほうだ。彼らがモンスターバンドと言われる所以、今回のドーム&スタジアムツアーを通してみればよくわかる。

でもまだ、まだMr.Childrenの力はこんなものではなく、満たされたお腹を更にデザートで包み込んでくる。ライブはアンコールへ。

 

ミスチルは終わらない

アルバム「IT'S A WONDERFUL WORLD」収録、「overture」から「蘇生」へ。

「何度でも何度でも僕は生まれ変わっていく」

その歌詞の通り、このバンドは楽曲を提示するたびに新しく生まれ変わっていった。でも音楽に対する姿勢はいつも変わらずに、真っ直ぐだった。このバンドは本当に凄い、もはや凄い以外の言葉が見つからない。このバンドを長年見続けてきた人ならわかるだろう。このライブで感じたこのバンドの歴史とその重み。なんて凄いアーティスト、バンドなんだろう。

アンコール2曲目で披露されたのは「ポケットカスタネット」だ。
アルバム「SUPERMARKET FANTASY」収録。純粋無垢な少年が大人になるにつれて、色んな荒波に阻まれて経験を経て変わっていく様を描いている楽曲である。それはこのバンド、そしてここにいる7万人、全ての人にとって同じである。

 

ただ未来だけを・・・

このバンドが手掛けてきた楽曲に、どれだけの人の心が救われてきたのか、どれだけの人の背中を押してきたのかはわからない。音楽が生まれ、世の中に広まり、それが連鎖して色んなことが起こり、そして今日に至り、25年という月日が流れている。Mr.Childrenを取り巻く全ての事柄が繋がっている。このライブを見ながら涙を流している人が沢山いた。ミスチルの曲を聴いてきた自分、1曲1曲にその人その人の思い出や想い、誰か、大切な人との繋がりがあるのだろう。ただ曲を聴いて泣いているわけじゃない。その人その人が過去の何かを思い出して涙しているのだろう。

でも、25年経っても、ここで終わりではなく、まだ先の未来がある。Mr.Childrenも、ここに来た人達も、ミスチルのライブを見た人、ミスチルを聴いている全ての人に、明日も明後日もこの先の未来がある。

ふと立ち止まって涙した観客の背中を最後の最後でMr.Childrenは再び押してくれた。

「ここまで過去の曲ばかりをやってきましたが・・・

ただ、ただ未来だけを見据えて、未来だけを見据えて・・・この曲をお届けします」

「終わりなき旅」

ステージは暗転した。照明は何もなく、スクリーンには何ひとつ映されていない。

日産スタジアムにいる7万人が息をのむ。一瞬の沈黙の間、桜井のブルーフラワーが会場中に鳴り響く。桜井の指がそれを奏でた瞬間、何かが憑依したかのように彼の顔つきも変わる。さっきまで観客に対して笑みを浮かべていた彼はいない。

この曲の重みをここにいた全員が感じ取ったと思う。最後の最後は照明や映像には頼らずに、ただただ音楽のみで勝負したMr.Children。桜井は雄叫びを上げる、4人のバンドサウンドが荒々しく凛々しく、優しく7万人の心を掴み取る。

「息を切らしてさ 駆け抜けた道を振り返りはしないのさ ただ未来へと夢を乗せて」

再び4人がスクリーンに映し出された。誰もが前を向いて聴き入っている。

4人の鬼気迫る演奏、最後の最後は4人だけで鳴らした音楽。

「もっと大きなはずの自分を探す 終わりなき旅」

そう7万人とともに歌い上げ、Mr.Children25年目のライブは終わりを告げた。

最後の最後はまた感謝しながら、深くお辞儀をし、観客の帰り道の混雑のことまでを心配していた桜井。彼の懐の深さはここまで披露されてきた彼らが作っていた楽曲性の幅広さと同じなのかもしれない。

Mr.Childrenは25年目を迎えたが、「終わりなき旅」という曲に込められた想いと同様に一生音楽を鳴らし続け、常に何かを探し続けるのだろう。彼らが音楽を鳴らし続ける限り、僕らも前を向き進んでいけるような気がする。そんなことを一瞬でも思わせてくれるのがMr.Childrenという存在だ。そして僕らはまた変わり映えのしない明日を過ごしていく。彼らがステージに立つ度にその時間だけは心を少しだけ洗ってくれる。そんな瞬間を作ってくれる。それがこのバンド、Mr.Childrenではないだろうか。

Thanksgiving Mr.Children

 

8/5(土) 日産スタジアム公演(神奈川県) セットリスト

01.CENTER OF UNIVERSE
02.シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~
03.名もなき詩
04.GIFT
05.Sign
06.ヒカリノアトリエ
07.CROSS ROAD
08.innocent world
09.Tomorrow never knows
10.Simple
11.思春期の夏~君との恋が今も牧場に~
12.365日
13.HANABI
14.1999年、夏、沖縄
15.足音 ~Be Strong
16.ランニングハイ
17.ニシエヒガシエ
18.himawari
19.掌
20.Printing
21.Dance Dance Dance
22.fanfare
23.エソラ

<encore>

24.overture
25.蘇生
26.ポケットカスタネット
27.終わりなき旅


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