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「名もなき詩」は巻き舌味、万人舌味、どちらがお好み?

2017年05月19日
「名もなき詩」は巻き舌味、万人舌味、どちらがお好み?

名もなき詩、好きですか?

Mr.Childrenで1番の名曲はどれ?と質問されたらあまりにも名曲が多すぎて答えられませんよね。僕も好きな曲が多すぎて中々答えることができませんが、どーしても選べ!と言われればこの曲。やっぱり「名もなき詩」です。無人島に1曲だけ、天国に1曲だけミスチルの曲を持っていけと言われたら「名もなき詩」を持っていきます。そんな名曲について語りたいです。

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初めて「名もなき詩」を聴いたときの衝撃

僕がこの曲を初めてしっかりと聴いたのは15歳のとき。当時は誰もが使っていたMDプレイヤーのイヤホンの向こうから聴こえてきたこの曲、あまりのインパクトに僕の胃袋は逆流性食道炎を起こしそうになった。

「ジャジャジャーン!」」

イントロからもうなんかかっけえええ!!

「愛はきっと〜奪うでも〜」の歌詞を見たとき、

こんな歌詞・・・・・・今まで見たことがない!!

Cメロからの流れ、「愛、自由、希望、夢、〜〜転がってるさああああぁあぁぁ!!!」

うおおおおおおおおおお!!!!

「成り行き任せの恋に落ち、ときには誰かを傷つけたとしてもその度心痛めるような時代じゃねぁぁぁぁぁい!!!!」

意味がわかんないけど、 早口ですげえええええ!!!!

「だけど〜、」 転、調

15歳の僕は心を完全に持っていかれた。初恋。こんな曲がこの世に存在していたのか、これが「天才」と呼ばれる人かと初めて実感した。それまで「天才なんてどんなもんなのよ?」と斜に構えてた中二病の僕の心をあんなにもあっさりと持っていった。桜井和寿という人は僕の中で唯一無二の存在になった。そんな懐かしい思春期の話。それからというものの、僕は何百回、何千回この曲を聴いてきたか、カラオケでも何回歌ってきたかわからないほど大好きな曲だ。僕がもし死んだら、墓標には「名もなき墓」と刻んでほしい。

Mr.Childrenの楽曲は聴いている歳で聴こえ方が違う。思春期の頃は歌詞の意味がそこまでよくわからなかったし、経験が伴っていないから「実感」ができない。「良いこと言うなぁ・・・」と10代の頃に思っていても、経験を積むとまた違う聴こえ方になる。

例えば「名もなき詩」の「成り行き任せの恋に落ち〜!」の早口。10代の頃はなんとなくしかわからなかったけど、色んな恋をした今は染みます。「いろんなことを踏み台にしてきたけど〜」のくだりなど10代の頃にはわかりませんでした。でも今ならわかります。そうやって自分の中でこの名もなき詩は熟成されていきました。

そうなんです。名もなき詩はMr.Childrenとともに、そして聴いてきた人達とともに成長してきた曲でもあるんです。だからこそ桜井さんの「名もなき詩」の歌い方も時代とともに変わっていった。

今日は名もなき詩の歌い方について。

「名もなき詩」には2種類の歌い方がある

 

96年〜00年前半までの巻き舌味

「名もなき詩」がリリースされたのは96年のこと。初動売上120万枚という当時の最高売上げを記録。最終的な総売上は230万枚。1週間で120万枚を売り飛ばしたモンスターシングルだ。

僕はこの記録がAKBに越されたときが悔しくて。。。AKBの曲でも好きな曲は沢山あるんですが、自分の中でNo.1のミスチルが負けたのは悔しかったですね。

「名もなき詩」、桜井さんは何千回と歌ってきたと思うんですが、映像が残ってるもので1番のベストテイクはMステかHEY!HEY!HEY!の「名もなき詩」だと思う。つまりCDとおんなじように歌ってるってこと。僕が初めて聴いた「名もなき詩」は「深海」に収録されているものだ。「Making Songs」からの流れが大好きだ。そのCD通りの「名もなき詩」を聴いたからCD通りに歌ってほしいな〜って言うのが昔からの僕の気持ちでもあった。

だから高校生くらいにライブDVDを見てるときは「名もなき詩」以外の曲でも「どうしてCD通り歌わないかな!!」って思ってたもんだ。この曲に限らず「深海」以降から「IT'S A Wonderful World」くらいまでの桜井さんは巻き舌なんだよね。だからミスチルのモノマネをする人はこの巻き舌な歌い方で歌うことが前は多かったんだけど、今の桜井さんにそれはない。僕はこの歌い方が今も好きで好きで、今でもミスチルを聴くときはどーしても「深海」あたりのアルバムの再生回数が多くなってる。

「深海」の頃の癖にある歌い方や、「ワンダ」の頃のセクシーな歌い方、戻らないかなぁっていっつも思ってたんだよね。そしたら「SENSE」ってアルバムをリリースしたとき、少しその頃の歌い方に戻って!

「HOWL」なんて旅人風味の巻き舌じゃん!!って。
桜井さん!まだこの歌い方できたんですね!!!って。

あんまり大衆向けでもないし、メディア露出も全くせずにリリースしたアルバムでもあって、カッコいいMr.Childrenが戻ってきた!と喜んだもの。だから00年以降にリリースしたアルバムでも「SENSE」は好きだ。ジャケットのクジラも「海」繋がりで「深海」っぽくてカッコよすぎる。つまり僕は古臭いロックバンド精神を持ったものが好きなんです。深海の頃の歌い方はそれなんですね。

でも、そうじゃない人もいる。

ミスチルの歌声、なんか癖っ毛あって気持ち悪いなぁとか。ネバネバしてて食べにくいなぁ。あの歌声ほんと嫌い。って人も世の中に大勢いたし、いる。

ファンからしてみれば「大好き」なんだけど、その店に寄り付かない人はいるんだ。

高校生の頃、前の席に座っていたクラス1可愛い同級生の会話を思い出した。

クラス1可愛いわがままそうな同級生、の隣に座っていた子「昨日のHEY!HEY!HEY!見た?ミスチルとか出てたよ」

クラス1可愛いわがままそうな同級生「あ、私ミスチル、大っ嫌い」

その真後ろに座ってた俺「(え?マジで・・・!?)」

可愛いくせに…ミスチルに恨みでもあんのか!?

自分の大好きなアーティストを現実で否定された。あ、そういう人もいるんだな、と。全員が全員ミスチルを肯定するわけじゃない。

だからミスチル桜井さんが嫌いな人もめちゃくちゃいっぱいいる。

ファンだけじゃなくてみんなに響く歌い方、それが万人舌味だ。

 

いつからか桜井さんの歌い方が変わる

桜井さんの歌い方はいつの日からか、癖が取れていった。この歌い方こそミスチル!!と言われる歌い方が変わっていったのはやっぱり「シフクノオト」くらいからかな?でも今聴くと「シフクノオト」くらいはまだ昔の歌い方が残ってるなぁって感じる。「くるみ」の歌い方ひとつ見てみても、「幸福の食卓バージョンのくるみ」とはだいぶ歌い方が違う。

桜井さん自身はシングルの「くるみ」の歌い方をあんまり良くない言い方を前にしていたんだけど、僕はシングルのほうが好きだ。「くるみ」は歌うのがもの凄く難しいんですよ。男が歌ってみればわかると思うけど、最後のファルセットなんて中々出るもんじゃないよ。

本格的に桜井さんの歌い方が変わったのは「I ♥ U」からかなぁ?この頃からライブのパフォーマンスも「よりお客さんに寄り添って!」っていう姿勢になっていった。桜井さん自身の自我がお客さんに対して開放されていったのもこのときからだと思う。「I ♥ U」のライブの「僕と付き合って下さい!!!」を見て、「あれ、この人こんなオープンな人だったか!?…」と思ったとともに、距離が近くなったような気がした。それまでの桜井さんは気取ってたりカッコつけていたりしていたんだけど、それが変わったんだよね。昔のライブパフォーマンスも僕は大好きなんだけどなぁ。「カモ〜ン」みたいなこと言って煽る桜井さんに憧れて好きだった。

でもそれが嫌な人も大勢いて、どうしたら大衆に、もっともっと沢山の人に歌を響かせるには、ってことを考えたときにきっと今の歌い方やパフォーマンスに変化していったんじゃないか?って思うのです。

桜井さんは常に色んなことを客観視しながら前進していくことを考えている人だと思うので、Mr.Childrenは変化が激しく挑戦していくバンドであるんじゃないかと。スピッツみたいに飾らくて「変わらないなぁこの人達」ってバンドは批判もされないし愛される。そういうバンドも好きではあるけど、僕は何かに立ち向かっていき挑戦するMr.Childrenが好きだ。だから歌い方が変わったことも今は受け入れることができる。昔は「なんでそこでアレンジするかなぁ?・・・」って思う箇所とかいくつもあったんだけど、今はそれはそれで「あえて」そうしてたんじゃないかなって思える。どうやったら万人に、もっともっと多くに人に音楽を届けることができるんだろう!、そう考えたとき、きっと今の歌い方に変わっていった。

桜井さんが一時期、アルバム「HOME」あたりから「笑顔」が多くなったときも僕は「わざと笑顔作るのなんだかなぁ」って思ってた。昔のようにトゲトゲしく歌ってほしいなぁって。「名もなき詩」は笑顔いらないだろうと。でもあれも桜井さんなりにどれだけ音楽をみんなに届かせるか、考えた結果だったんだろうなって思った。その笑顔だってあの時期ほど今はなくなってるよね。そうやって常に何か目標に向かって突っ走って考え抜いているからこそ、その時期その時期で変化していってるバンドなんだなぁってMr.Childrenを見てきて思う。

「名もなき詩」の歌い方を見てみても、その変化にはちゃんとした「意味」があると思うんです。意味がないことを、なんとなくしないのがミスチル。そこには色んな思考を巡らせた結果があるんだと、それがMr.Childrenというバンドだと僕は思っている。

でも、

「昔はこういう味だったんだよななぁ、あの店変わっちゃったよね。まぁ人気が出たことは良いことだと思うけど、俺はあの昔ながらの味が好きだったんだよなぁ」

そんな気持ちもある。

なんだか物凄く真面目な話になってしまったけど、昔の巻き舌の歌い方と、今の万人向けの歌い方、どっちが好き?

歌い方が変わった背景にいろんな理由があったとしても、僕は結局巻き舌の「名もなき詩」が好きなんです 笑

 

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